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カテゴリー:野菜の物語
産地からのご馳走「大阪・泉州の水なす」
本当においしい旬の野菜を、新鮮なサラダバーで楽しみませんか?2019年夏のサラダバーの注目野菜は、大阪府・泉州地方の伝統野菜「水なす」です。水なすはナスなのに生で食べられる、珍しい品種。泉州・貝塚市で代々、水なすを育てる長谷川農園さんを訪れ、そのおいしさに迫りました。※2019年8月時点での情報です。
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泉州地方ってどんなところ?
大阪南西部に位置し、堺市、貝塚市、泉佐野市など13の市町からなる地域。北に大阪湾、南に和泉山脈と海と山に囲まれ、自然豊かな土地です。
山と海から恵まれる豊富な農作物や海産物で、天下の台所と呼ばれる大阪の食文化を古くから支えてきました。
さらに世界三大墳墓である仁徳天皇陵古墳や岸和田城などの歴史的な遺産や、古くからのお祭り「岸和田だんじり祭り」が今も行われているなど、魅力ある伝統が息づく地域です。
関西国際空港もほど近く、関西の空の玄関口として交通の要所でもあります。
そんな泉州の伝統野菜、水なす
泉州を代表する食材はたくさんありますが、その中でも有名なのがこの水なす。
「水なすの浅漬け」は大阪産(おおさかもん)と呼ばれる特産品のひとつで、地元だけでなく全国で人気の品としてお中元などに重宝されています。(なんと一級品は1つ500円以上のものも!)
水なすの美味しさって?
水なすは普通のナスと一体何が違うのでしょうか?
最大の特徴は、水なすという名前の通り水分を多く含み、みずみずしくジューシーなこと!そしてナスなのに生で食べられるということです!
水なすの果肉はふわっとやわらかく、ほんのりと果物のような甘みや香りが感じられます。ナスが苦手な方でも水なすは食べられるという方も多いとか!
普通のナスはアクが強く、生食には向きません。水なすはアクが少なく、皮が薄くてジューシーなので、浅漬けやサラダにして食べるとそのおいしさを存分に楽しむことができます。
おいしさの秘密は豊富な水と土壌
今は全国で育てられるようになった水なすですが、発祥の地・泉州の水なすはやはりジューシーで甘みが強く、抜群に美味しいと言います。
理由は泉州の土地の特徴にあります。
泉州には各所にため池が多数あり、水なす栽培に必要な水が豊富にあること。そして海が近く塩分を含む土壌による影響で、水なすが甘味を溜め込むようになること。加えて瀬戸内気候の温暖な気候など、おいしい水なすが育つのに欠かせない条件がそろっているのです。
デリケートな野菜で、栽培には苦労が絶えません
生産者の長谷川さんに水なすの栽培についてお話を伺いました。
ハウス内では水なすの花が咲いていましたが、「水なすは千両ナス(=通常のナス)と違い、放っておいても実がなりません。ひとつひとつの花に手作業で受粉作業を行わないといけないんです。」
「実がなるころには、花びらを取り除いてやる作業も必要。花びらがくっついたままナスが育つと、まだらな模様になってしまって綺麗な色にならないんですよ。」
そう、水なすは栽培に大変手間がかかる野菜なのです。
また、水なすは絹のように薄い皮が特徴ですが、自らの葉で傷ついてしまうほど繊細なため、一つ一つ水なすの周りの葉を剪定する必要があります。
美しい立派な水なすを育てるのには大変な苦労があるのだと知りました。
2018年の台風では大きな被害に
そんな苦労をして育てられている水なすですが、2018年9月4日に大阪を直撃した台風により、長谷川さんを含めこの地域の農園でも多くの被害が出ました。
繊細な水なすは、雨風で傷がつき出荷できない状態になってしまいました。また、ビニールハウスもすさまじい強風により全半壊。いまだ復旧できていないものも多く、今年の収穫量にも大きな影響が出ていると言います。
それでも多くの方に美味しい水なすを食べてもらいたいと、復旧できたハウスで今年も丁寧に水なすが育てられています。
この場で頂いた水なすは、まん丸と立派で光沢があり、やわらかく甘みがあって本当に美味しく、大切に育てられていることが伝わりました。
貴重な水なすを夏限定のサラダバーで
今回ブロンコビリーで初めて水なすのサラダを提供させていただきます。
サラダバーでの提供について、長谷川さんは「漬物以外の食べ方で、食べてもらえることが嬉しいです。生の水なすならではの、ほんのり甘みのある美味しさを味わってもらえたら」とお話してくださいました。
今が旬のこの泉州水なすをふんだんに使った夏サラダが「ジューシーな水ナスの塩糀サラダ」です。
塩糀(しおこうじ)の旨味とフライドガーリックの香りが水なすの美味しさを引き立たせます。
ぜひ夏の今だけの季節のサラダバーで水なすの美味しさを実感してください!
※2019年6月時点での情報です。また、水なすの供給量により、他県産の水なすが提供される場合がございます。何卒ご了承ください。
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