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カテゴリー:ブロンコビリーの物語

ブロンコビリーのマングローブ植樹活動のあゆみ

ブロンコビリーは2008年から毎年欠かさず、沖縄県石垣島でマングローブ植樹活動を行っているのをご存知ですか?実は、お客様からいただいたお代の一部を、毎月全店舗から寄付しているんです。 今回は、お客様にも支えられているこの植樹活動についてご紹介します。

植樹活動のあゆみ

2007年にブロンコビリーはジャスダックへ上場しました。上場という大きな目標を達成した創業者:故 竹市名誉会長は、「上場企業として世の中の役に立てる企業になるため、社会貢献活動をしたい。」と考えました。
どんな活動ができるかと考えていた時、ブロンコビリーとお付き合いのあった「NPO法人グリーンジャパン」様から、石垣島での護岸工事の際に伐採されたマングローブの森を取り戻そうと植樹活動を行なっていた「八重山ライオンズクラブ」様をご紹介いただきました。

植樹活動1年目の2008年は、故 竹市名誉会長自らが現地に赴き、数本の植樹を行いました。そして、故 竹市名誉会長は「この活動を絶やしてはいけない」と、2年、3年と毎年コツコツ活動を続けました。毎年新たなメンバーを加え、実際に現地での植樹活動をしてもらい、活動の大切さを社員にも伝えていきました。

そうして活動を続けた結果、3年目からは植樹本数が1000本を超えるようになり、5年目の2013年には八重山ライオンズクラブ様から感謝状を、10年目の2018年には石垣市長から環境保全活動に関する表彰状をいただくまでになりました。また、現地の八重山毎日新聞からも取材をしていただき、この活動を掲載していただいております。


上段:【八重山ライオンズクラブ様からの感謝状】 左上から、2013年・2017年・2022年
下段中央:2018年石垣市長から表彰状」


石垣島とマングローブ植樹現場

ブロンコビリーの植樹活動の舞台である石垣島は、沖縄本島那覇から南西へ約410kmの東シナ海に浮かぶ八重山諸島の主島です。沖縄本島、西表島に次ぎ、沖縄県内で3番目に大きな島で、南国特有の温暖な亜熱帯海洋性気候と、透明度の高い海が魅力です。

ブロンコビリーの植樹現場は、新石垣空港の反対側に位置する名蔵湾(なぐらわん)です。約30年前に護岸工事のため、マングローブの林が伐採されました。ここに昔のような緑を取り戻そうと、2008年から八重山ライオンズクラブの皆様をはじめとする現地の方と協力して植樹活動を行なっています。名蔵湾を訪れた際は、是非マングローブを見てみてくださいね。


▲植樹活動によるマングローブ林  八重山ライオンズクラブ様寄贈の東屋からの景色です。


植樹するのは「ヤエヤマヒルギ」

マングローブは、熱帯・亜熱帯地域の淡水と海水の混ざり合う汽水域(きすいいき)に生育している植物の総称です。実は「マングローブ」という植物があるわけではないのです。ブロンコビリーが2008年から植樹をしているマングローブは「ヤエヤマヒルギ」と呼ばれる種類で、宮古諸島をはじめ八重山諸島では海岸から河口域で見かけられます。

「ヤエヤマヒルギ」は、波風にも耐えられる「支柱根(しちゅうこん)」といわれる傘の骨組みのような特徴的な根を何本も地面に伸ばします。また、白くて小さい花はやがてアスパラガスに似た個性的なタネになります。

ちなみに「ヒルギ」の意味は、親木から落ちたタネが水辺を漂いながら木に成長する姿を表わしていて、漢字で「漂木」と書きます。その名の通り個性的なタネは、 丸い部分の種子から親木に付いたまま成長して下へ伸び、20〜40cmほどの長さになると 落下します。親木から落下したタネは、下の少し太い部分が重たくなっており、海水に落ちるとまるで茶柱の様に垂直に浮かび、ゆらゆらと流されながらいずれ泥土に突き刺さり成長していきます。

 

また、ヤエヤマヒルギには緑の葉に混じって黄色の葉が数枚あります。これはただ枯れて黄色くなったのではありません。マングローブは、淡水と海水が混ざり合う場所に生育するので、根から水分と一緒に塩分も取り込んでしまいます。
ヤエヤマヒルギ は、海水を取り込むときに塩分を吸収しないようにこしていますが、こしきれなかった塩分は葉にためられていき、やがて塩分をためた葉は黄色くなります。この黄色くなった葉を落葉させることで、樹の中の塩分濃度を調整しているのです。この黄色い葉っぱがマングローブが淡水と海水が混ざり合う場所でも生きられる秘密なのです。


植樹の手順

植樹活動3年目以降は、毎年約1000本の植樹を行なっています。どのように植樹をしているのか見てみましょう。

【手順1】タネ採り
まずマングローブのタネを採ります。タネを集めていると葉っぱに巻貝がくっついていたり、潮が引いてくると足元にはカニやヤドカリもいてとっても賑やかです。マングローブ林の中に入るとそこはまるでジャングルのよう。根っこで転ばないように気をつけながら、一人あたり100〜200本ほど、全部で約1000本を超えるタネをみんなで集めます。


【手順2】タネ植え
次にタネを植える土を作ります。牡蠣の貝殻を土に混ぜてみたり、土も試行錯誤しながら準備します。土ができたら約1000本ほどのタネを1本1本丁寧に植えていきます。ここで植えたタネは、来年の植樹活動の際に植樹をする苗木になります。

植えたタネは、現地でご協力いただいている八重山ライオンズクラブの方達に1年間大切に育てていただきます。
でも、なぜ「1年間」なのでしょうか?
2008年から始めた植樹活動ですが、最初のうちはタネをそのまま直植えしたり、半年育てていただいた苗木を植えていました。しかし直植えしたタネは波に流されるなどしてほとんど育たず、半年育てた苗木もまだ小さいため、波に流されてしまいなかなか大きく育ちませんでした。そこで半年育てるのではなく、1年育てていただき、もっと大きく立派になった苗木を植えることで、より多く成長するように工夫をしてきました。

八重山ライオンズクラブのみなさま、いつも大切に育ててくれてありがとうございます。


【手順3】苗木外し
1年前にタネを植えて成長した苗木を丁寧にプランターから外します。根っこがちぎれてしまわないように、水をかけながら優しく取り外します。全ての苗木を外したら、苗木を植樹現場まで運びます。


【手順4】苗木の植樹
いよいよ実際に植樹を始めます。まずスコップでしっかりと深く土を掘り、そこに苗木を植えます。みんなで手分けして約1000本の苗木を植えていきます。苗木の育ち方にも多少の違いがあるので、小さい苗木は数本まとめて植えてみたり、どうすれば1本でも多く生き残れるかを考えながら植えていきます。


【手順5】添え木
苗木を植えたら終わりではありません。根が張り成長するまでは、波にさらわれたり風で倒れてしまいやすいため、苗木のすぐ横に添え木をします。

2022年の植樹活動の際は、石垣島でご協力いただいている八重山ライオンズクラブ様と姉妹提携している岡崎南ライオンズクラブ様から寄贈していただいた「孟宗竹(もうそうちく)」を添え木に使わせていただきました。苗木の2箇所を固定し、育ちやすくなる工夫をしました。大きくなってたくさんの根を張り、立派に成長する姿を見たいですね。


サステナブルな未来を目指して

いかがでしたか?2008年から毎年欠かすことなく続けているマングローブ植樹活動ですが、色々な工夫をして取り組みを継続して行なっています。自然豊かな石垣島の緑を取り戻すため、ブロンコビリーが今まで故 竹市名誉会長の想いを引き継ぎ、この活動を続けてこられたのは、現地で植樹活動を手伝ってくださる八重山ライオンズクラブのみなさま、一緒に取り組んでくださるNPO法人グリーンジャパン様、ご来店いただいたお客様はじめ、多くの方のご協力のおかげです。昔の様な立派なマングローブ林になるよう、ブロンコビリーは今後もこの活動を続けていきます。

ブロンコビリーはこの大切な活動を通して、企業理念「全従業員の物心両面の幸福と社会の発展貢献」の実践により、「食」を通じて、地球に、社会に、地域に、人に優しいサステナブルな社会の実現と企業価値の向上を目指します。

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