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カテゴリー:お肉の物語

徹底解説「熟成肉」のおいしさの秘密

《ウルグアイ産》炭焼き超厚切り熟成サーロインステーキのキーワードのひとつ「熟成肉」。 最近よく耳にするこの熟成肉。実際どんなお肉が熟成肉と呼ばれるのでしょうか。熟成肉の種類や、その美味しさの秘密に迫ってみました。

「熟成」ってどんな状態?

実はお肉は解体後すぐには硬くて食べることができません。

適正な保存状態で一定の期間寝かせる必要があります。

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「熟成」とは食肉を寝かせることでお肉に含まれる酵素の働きによりタンパク質が分解され、ペプチドやアミノ酸といったうま味成分が増え、肉質が柔らかくなることです。

意図的にうま味成分を増やし、肉質を柔らかくするのが熟成肉をおいしくするメカニズムです。

 

そもそも「うま味」とはなんなのか

「うま味」とは、甘味・酸味・塩味・苦味とともに基本味と呼ばれる味の1つで、食材の味に深みを加え、おいしさを支える大切な味です。

代表的な「うま味」の物質として「グルタミン酸」「イノシン酸」「グアニル酸」などが知られています。これらのうま味物質はさまざまな食材にふくまれています。

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「グルタミン酸」は昆布や野菜に、「イノシン酸」は肉類や魚類に、「グアニル酸」は椎茸などに含まれ、様々な料理のだしとして重要な役割をしています。

 

 

熟成肉の種類

ドライエイジングとウェットエイジングの2種類が代表的な熟成肉の技法です。

 

<ドライエイジングビーフ>

枝肉から骨付き肉を分割後、専用の熟成庫で一定の温度と湿度で強い風を当て、乾燥させながら微生物の付着を促し熟成する技法です。

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特有の旨味の凝縮とフレーバーと柔らかさが魅力ですが、温度や湿度のコントロールが難しく、硬く乾燥した表面のカットで可食部が最大30%ほど減少することなどから、どうしてもコストが高くなりすぎてしまうというデメリットもあります。

 

<ウェットエイジングビーフ>

肉を乾燥させず真空包装した状態で熟成させる技法です。

真空パックの技術が発達したことで、お肉の雑菌繁殖を抑えながら長期保存することが可能になり、安定して熟成をさせることができます。

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ドライエイジングほどの風味の変化はありませんが、肉の水分量が減らないため可食部が減少せず、管理しやすい熟成の技法です。

 

以上の代表的な技法のほかに、日本の伝統的な「枯らし熟成」、乳酸菌を付着させて熟成させる「乳酸菌熟成」という熟成肉の種類もあります。

熟成はヨーロッパで大昔に洞窟や地下倉庫に肉を吊るして保存したのが起源だとされていますが、現在の熟成肉ブームはアメリカが発信のドライエイジングビーフがもとだといわれています。

 

 

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