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カテゴリー:お肉の物語

プロが教える「炭火でのお肉の焼き方のコツ」

レジャーシーズンにはキャンプやバーベキューで炭火を使ってお肉を焼くという機会が増えるのではないでしょうか。 ガス調理よりも難易度の高い炭火ですが、コツさえ掴めば炭焼きならではの効果で、さらに美味しくお肉を焼き上げることが出来ます。 今回はそんな「炭火を使って上手に肉を焼き上げるコツ」を炭焼きのプロの炭焼きステーキ・ハンバーグ専門店のブロンコビリーがご紹介します。

炭火ならではの3つの効果

炭火は着火や後片付けの手間はかかりますが、ガスの炎やIHにはない素晴らしい3つの効果があります。

 

【遠赤外線効果】

遠赤外線は肉の表面を素早く加熱することで、表面をカリッとムラなく焼き上げることができ、ガスやIHとは違って余分な水分を出さないので旨み成分を閉じ込めたまま焼き上げることができます。

【近赤外線効果】

炭を燃焼させると発生する「セラミックス」と呼ばれる物質から「近赤外線」が放出されます。この「近赤外線」は食材への吸収が早く、加熱効果が高いので中までしっかり火を通すことができ、ふっくらと柔らかく焼き上げることができます。

【燻煙効果】

炭には旨み成分やミネラル分が豊富に含まれています。炭火から発生する煙が食物に付着することで、簡易的な燻製のように香ばしさと旨みを引き立てることができます。

 

炭焼き調理はこれら3つの効果によって、お肉の中までじっくり火を通しながら、外側はカリッと香ばしく、中はジューシーに焼き上げることができるのです。

炭焼きの美味しさの理由

 

 

炭火で火力調節を行うには

炭火はガスのように火力を自由に調節することはできません。

そこで「炭のレイアウト」がポイントになります。

 

図のように、炭がたくさんの場所・あまりない場所と、炭台内の炭のレイアウトを工夫することによって、お肉を置く場所で火力の調節を行えるようになります。

実は、ブロンコビリーの店舗でも同様に、炭火との距離感で火力をコントロールしています。

そのため、同時にたくさんの注文が入るステーキを焼き分けるために、焼き場の担当者には熟練の技が要求されます。

 

 

お肉を焼くのに最適な温度とは

220度~280度がお肉を焼くのにちょうど良い温度とされています。

ブロンコビリー では、アミの上から5cmぐらいのところに手をかざし、5秒耐えられるか耐えられないかぐらいが丁度良い温度の目安としています。耐えられない場合は高温すぎるので炭を減らし、どれだけでも耐えられてしまうようであれば、低温すぎるので炭を重ねて温度の調節をしましょう。

また、炭火は炎が出ている状態ではなく、炭の炎が消えて芯が真っ赤になっている熾火(おきび)の状態が一番安定しており、最も調理に適しています。

炭火の火起こしのコツはこちら

 

 

実はとても重要なお肉の下準備

バットの上のステーキ

ステーキを美味しく焼くために、実は調理前の下準備が重要です。

以下の4つの下準備をしっかり行うことで焼き上がりに大きな差が生まれます。

 

1.常温に戻す

買ったステーキ肉は、冷蔵庫から出してすぐに焼いてはいけません。約30分ほどかけて常温に戻しておきましょう。

※夏場は短い時間で常温に戻ります。

 

2.スジ切りをする

生の状態の時に先に包丁で筋に切れ目を入れて繊維を切っておくことで、やわらかな仕上げに近づけられます。

 

3.ステーキの形を整える

焼く前にステーキの形や厚みを整えることで、焼き色、火の通りが均一になり、仕上がりの味や見た目にも影響します。

 

4.焼く直前に塩をふる

ステーキの両面全体にうっすら塩をふります。この作業には、お肉に下味をつける他に、お肉の表面を塩でコーティングし、中に含まれる旨みを閉じ込めるという重要な役割があります。

 

こちらでも詳しく紹介しています。

家庭でも簡単!プロが教える「ステーキを上手に焼くためのコツ」

 

 

では実際に焼いてみましょう!

十分に熱せられたアミに油を塗り、炭台の中火ゾーンにステーキを丁寧にのせます。

片面に焼き色をつけるため、最初の面を4分間目安に焼きましょう。

焼き具合を確認し、焼いている面の下から5mm程度が白くなっているぐらいになったら裏返します。

裏返すのはこの1回だけ。

また、もう片面を中火ゾーンで1分間焼き、先ほどと同じように焼き色をつけます。

※分厚い塊肉を焼く場合は側面も焼きます。

 

ステーキの表面と側面に刷毛で軽く油を塗ります。

油を塗ることでステーキの表面の乾燥や焼きムラを防ぐことができます。

 

最後にステーキを弱火ゾーンに移動させ、保温状態で3〜5分ほど休ませます。

お肉を休ませることで、旨みのもとである肉汁が循環しステーキの中にとどまります。お肉を柔らかく保つことができ、ジューシーで柔らかな食感に仕上がります。

 

 

まとめ

以上、「炭火を使って上手にお肉を焼くコツ」のご紹介でした。

ぜひ参考にしていただき、キャンプやバーベキューなどで美味しく、そしてカッコよく炭焼きステーキに挑戦してみてください!

プロが教えるバーベキューでの塊肉の焼き方

 

ブロンコビリーでは店舗で炭焼きを行っています。

炭焼きの特性を最大限に発揮するため、ブロンコビリーではこだわりを込めて「備長炭」と「オガ炭」の二種類の炭を使用しています。

ぜひお店でも炭焼きステーキをお楽しみ下さい!

※一部店舗では検証的に、炭と電気グリラーを使用した焼成器具を使用させていただいております。

 

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